林道金谷元名線へ 

さて、旅団長とマルちゃんが房総を南下している間、三浦半島から金谷へフェリーで到着した僕は時間潰しに林道デビューをしてきました。えーと、Google Mapには道が載っていないw 下の地図はラスト。その中間は鋸山の背後をぐるっと回っています。

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さてこのGoogle Mapに無い道ですが、林道金谷元名線と言って房総のダートではかなり有名なラインらしいです。ググってみると確かに見つかる見つかる。もともと今回のツーリングの帰りに、天気がよかったら走ってみるつもりでいたのですが、合流まで2時間くらい時間がありそうだったのでえいやっと行ってきたのでした。
金谷から北に少し上り、高速の方へバイパスに入ってすぐの所から林道は始まります。トンネルの手前左側、かなり分かり易い入口。快調にバイパスを登ってトンネルを視認、ちょっと通り過ぎてしまったのですが、振り向くと今まさにオフ車がそこを曲がって行く。
ああ、これで間違いないとUターンして、件の曲がり角を右折しました。数十メートル先がもう突き当たりになっており、そこから左手に道は続いている様子、丁度曲がり角のあたりから木々が梢を延ばしていて影になっています。てれって〜っと走って行って曲がろうとしたその瞬間、路面に溜まっていた落ち葉、その下につもっていた泥! を踏んでバランスを崩し見事転倒。
踏んだ瞬間に後輪が滑って、立て直そうとしたもののダンスを踊っていて、ああ、これはこけるな、うまくこけなきゃなと冷静に考えながら鞠号は左方向に転がって行きました。嗚呼。
幸い車体はフロントのウィンカーが少し曲がり、同じく右ステップが少し後ろに向かって曲がったのみでダメージ無し。加えて自分は右膝の辺りに擦り傷の予感。同じく右腰骨に鋭い痛み。おそるおそるジーンズをめくると右膝は盛大に擦り傷になっていました。腰骨は擦り傷もほとんどなし。後々まで痛んでいたので、ひょっとするとヒビ位入っていたのかもしれません。まぁ、あんまり生活には困りませんから、腰骨。
ジーンズにも小さな穴があいた以外ほぼ無事で、傷と言うよりはこけた心理的なダメージの方が大きく、いわゆるガクブルな状態をリアルに体験。深呼吸して、再始動しようとキックするけど反応がない! うぇええ! と思いつつよく見れば、こけた時にエンジンカットしたままでギアがニュートラルに入っていないしw そりゃかからないわな。改めてエンジンを始動して、ゆっくり登り始めました。
そう、まだこの時点で、林道の「り」の字も体験していないんだぜ?
進む先すぐに舗装に砂利が浮いた道になり、ところどころ先ほど同様に落ち葉がつもっていて、しばらくは落ち葉恐怖症に陥ってとにかく慎重に、慎重すぎるほどで身体も固くなっていて、枝だの何だのにいちいちビビりつつ高度を上げて行きました。しばらくして林道竹岡線との分岐点に到達。とりあえず停車して記念撮影。撮影中にまたオフ車が抜いて行きました。やっぱりこの道、その筋の人たちが来るのね。ようやくgkbrな状態を脱しつつあり、改めて道を進むにつれてどうやって走ったらいいかが分かってきました。
轍と、砂利と、その下は石灰岩なのかな、うねった路面が続いていて、2速と3速を切り替えながらのんびりと前へ。草も木も夏場だけに好きなだけ茂っていて道に張り出しています。道幅は1車線強と言った所でしょうか、こんな所本当に大型が入ってくるのか? それ以上に、大型に出会ったりしません様に...
たまに草木が切れた所で眺望が開け、眼下に東京湾が見えます。確かに絶景で、この景色を見に登ってみてもいいかもしれません。所々で停車しては写真をとり、また先へ進行します。鋸山は江戸時代から採石をしていた石の山ですが、所々顔を出す地層がなかなか面白く、地層好きにも楽しめるんじゃないかな。がこがこと魚屋と呼ばれるゆえんのボックスをならしながら、スタンディングしてみたり座ってみたりを繰り返しているうちに林道の記念碑に到達しました。
この記念碑、前後だけしっかり舗装してあって、かなり笑えます。見栄を張ってどうする、と。そしてここから大型の進入禁止に。あらためて、ここまで本当に大型が入ってくるのかと...。
ゲートをくぐってすぐに下り道になり、ほほーい! とかいいながら降りて行くと緩く大きなコーナにさしかかりました。下草がコーナの内側に広がっていて、なかなかに気持ちがいい。と、そのとき。
がっこん! と大きな音が背後でして、あわてて停車して振り返ると無惨にも転がっている魚屋箱。あら?
ナイロンの幅広ロープでしっかり固定していたボックスですが、取り付け部ごとひきちぎれていやがりました。振動に負けて折れちゃった模様。しかしそれでも内部には問題なかったのですが、なかったのですが、ええと。問題は外部にありました。実はここまで、ボックスに雲台を取り付けて愛機RICOH R6を固定、いわゆる車載動画を撮っていたのですよ。
ああ、箱が落ちたとなると、何かのドキュメンタリー風な、なかなか面白い映像が撮れたんじゃないのかな、はは。無事ならね。
もちろん、R6はご臨終為さっていました。レンズも引っ込まない。筐体も歪んでました。嗚呼。後に取り出したSDカードを確認したところ、動画も残っていない事が分かりました。改めて、嗚呼。壊し損だったなぁ。

箱が落ちますた


ループが折れていますた


ボックスを再度固定する

ウィンカーも曲がっていたことにここで気付いた orz
現場で嘆いていても仕方ないので、残った資材でボックスをがんじがらめに再度固定して、再出発を決めました。まぁこれで、今回のツーリングの全員分の厄落としをしたと言う事で(勝手に納得)。
この後は順調に下山(途中、シートに箱を固定する為に挟んでいたスペーサー代わりの雑誌の固まりが脱落はしたが)。砂利は減って、写真のような波打つ岩の路面が増えてかえって気を使いました。水でえぐれているのだと思うのだけど、進行方向に平行してえぐれているのでタイヤをとられ易く怖かった。ちなみに写真の状態は穏やかな部類で、斜度が増すとえぐれっぷりも増していきます。

路面サンプル
初林道と言う事もあって、これが特殊なのか割と良くある状態なのかも分からず、でも、とりあえず脳はアドレナリンとか出してくれていて、気がつけば舗装路に戻っている自分。ぐるっと走って再び金谷港に辿り着き、コンビニでガーゼなどを買って応急処置。擦った面積が広く、通常のバンドエイドでは覆えなかったのですね。合わせ、シロクマも買いました。このくらいのご褒美はいいだろう、と勝手に判断w ああ、シロクマ旨いなぁ。普段だと甘過ぎるので食べませんが、今日は特別です。よく走りました。

自分にご褒美
もちろんこの後、合流した旅団長にこけたのか! と散々馬鹿にされました。心配してくれていたのでしょうが、ええ、はい、こけましたとも! 正直自分としては、入口でこけた事で少し心構えが出来て、かえって大きな怪我をしなかった気がするんですよね。振り返ればいろいろ楽しい思い出です。そして、断然オフ車が欲しくなりましたのですよ。