東京モーターショー

持病の定期診断があったので一日休みを頂いたのですが、診断後中途半端に時間が出来たので東京モーターショーに行ってきました。逗子から向かったので、それなりの長旅すよ。幕張は遠いのです。東京ビッグサイトがみんな持って行っちゃうの、分かりますね、大規模イベント。
で、長い長い電車での移動の末、見てきましたよ、なかなか興奮しました。モーターショーなのに、四つ輪がむしろメインなのに、バイクしか見なかった! 数年前には考えられないことですが、今、いかに自分がバイクに傾いているかがよく分かって我ながらに面白い(それに自動車のほうは、ヨーロッパ系の旧車に興味があるので、新車はちょっと...。あ、でも、チンクの新しいのは見ておくべきだったか!)。房総単機旅団の趣旨としては、原付メインなのでほとんど関係のない展示内容だったのですが、バイクつながり、今の自分の興味関心萌え心! ということでちょいとレポートします。
とりあえず、興奮した関係の写真はこちらにまとめました。

房総単機旅団番外編――東京モーターショー
少し紹介しますと(以下興奮して全然少しじゃありません。すみません)。
駅から会場に向かって、入ってすぐ左がHONDAブース。ちゃんと新型のTODAYがいました。
新型TODAYはとにかく色が素敵
しかしやはり自分の興味は別の方向へ。最近流行のモタードモデル、XR400 MOTARDが置いてあったので、早速またがってきました。これは楽しい。足つきもよくて乗りやすそうですよ! ステップに立って体重移動して、サスペンションを動かして見たりして、公園でパンダやバイクのスプリングの上に乗った遊具、アレに乗る幼児と一緒のことをしてにやにやしてきました。たのしーっ!
HONDA伝統のCBシリーズがたくさん展示してありまして、空冷エンジンはとにかくエンジンがきれいですね。エンジンのフィンに静かに興奮してシャッタを切りまくりました。CBたちのなかでもきれいだったのはこの一台、CB1100R。素敵です。
HONDA CB1100R
マン島あたりで走るところを見たいですね。トリコロールの塗装も美しく、また赤いフレームがそそります。エンジン周りのレイアウト、デザインも捨てるところのない素晴らしいものでした。仲間のCB1100Fも参考出展されていましたが、HONDAはこの手のすこしレトロな路線を追求していくのかな。団塊の世代対象なのかもしれませんね。
さてお次はお待ちかねカワサキのブース。D-TRACKERのレース仕様車がありました。くぅ。これで飯三杯。隣のカップルの女の子が、「えーでも蛍光のグリーンってぇ、ちょっとぉ」見たいな事を言っているのが耳に入りましたが、ライムグリーンはカワサキの戦闘色なんだぞ! と心の中で突っ込みを入れましたね。このライムグリーンが胸に刺さらないなら、もう帰っていい! さよなら!
D-TRACKER レース仕様
カワサキブースは試乗車(というか、またがれるだけなので体験車、といっていたかな?)がいろいろとありまして、Ninja ZX10-R(極太のフレームに興奮)、Z1000(好みのはっきり分かれる狸顔だが扱いは良さそう、僕は大好き)、ZZR1400(フラッグシップ機でいかにもカワサキ〜というマチョっぷりが素晴らしい)などまたがり倒してきました。この間にやけっぱなし。周りの目が気になる自意識過剰の恥ずかしがり屋の自分なのですが、なにか抑えきれない子供っぽい喜びがあっていいっすね! あ、口調まで若返ってる!
カワサキブースから台湾のKYMCOのブースを回って、Ducatiのブースへ。Ducatiはバイクのフェラーリとかいわれることもあって、かなり高飛車なイメージがあるのですが(実際にそういう高飛車なユーザもいると聞くが、これはベンツとかBMWにも多い、お金だけあって心が寂しい人たちなので、仕方がないことです。バイクに罪はありません)、独特の濃厚こってりぼってりした赤が大好きです。それからDucatiがこだわり続けるL型エンジン。独特のフレーム。このデザインというか形がもう大好きなんです。先日も地元で1098S(だと思う)を見かけたのですが、どこまでも追いかけていきたくなりました。とにかく、好きなんです。昔神田神保町の某古書店の店主が750SS(ベベルの方ね)に乗っていて、いつも店頭に停めてあったいたのを思い出します。あれは本当に美しかった。このDucatiのブースでも、そのフェラーリとか言われちゃう、一台7桁万円なバイクたちにまたがれたので、あれこれまたがってきました。Hypermotardなる、モタードモデルなのにL型エンジンを持つ大型変態バイクがありまして、またがり倒してきました。1100ccも排気量があり、とにかくタンクがでかい。こんなのに乗れたらば楽しいでしょうね。お値段は...私の年収のおよそ3分の1強でした。ハハ。このブース、観察していると、他のブースよりも試乗していく男(の子)たちの顔つきが違っていて面白かった。みんな、憧れが勝った顔をしていて、実にほほえましかったですね。そう、ここでまたがるならタダだし。滅多にチャンスないし。みんな頬が緩みきっていてナイスでした。
とにかく赤い
さて次はスズキ。僕は乗用車がスズキの新しいSWIFT(これは名車)で、スズキにはなんとなくの親近感があります。今回素敵に思ったのはGSR400。雑誌やWEBでみた写真では変なバイクだなぁとしか思ってなかったのですが、失礼しました。マチョでグラマラスな悩殺ボディをもちつつも足つきがよく、窮屈でない姿勢がとれ、素晴らしく感じました。いいよ、GSR400! 走ってもいない(そもそも免許もない)ですが! スズキブースでは隼のニューモデルやB-KINGなるウルトラマチョなモデルが主役になっていて、ボリューム満点でした。GSR400は、けっこう、引っかかりました...いいな...あれ。
そして最後、楽しみに取っておいたヤマハヤマハには思い入れがあります。もうとっくのとうに絶版になってしまったSRXというシングルエンジンを積んだバイクがありまして、これははっきり言って宇宙一美しいバイクです(2型まで)。いまだに死ぬまでに手に入れてやると熱く胸をたぎらせているバイクなのです。そのSRXのデザイン的兄弟に、兄貴分のSR(今も生きながらえて多くの人に愛されている)、RENESSA RENAISSA(V型2気筒エンジンの軽やかなバイク)、大好きなSDR(これも突出して美しく、またコンセプト的にも美しい宇宙級の素晴らしい機械だった)などがいたのですが、ここへきて末弟というか、排気量的には長女という感じの一台が加わりました。その名もXS-V1 Sakura。全体にたおやかでありながら、エンジン周りは凛々しさも感じさせるヤマハにしか出来ないデザイン。部品の一つ一つ、本当に手を抜かずに組み上げられているんですよ。マフラーの繊細さや、エンジンのフィンのシャープさと深さ。市販化するのはかなり難しいのではないかと思われますが、こういうモデルを提示してくるところが憎い。
XS-V1 Sakura (YAMAHA)
ヤマハブースは他にもWR250X(モタードモデル)、YZR-M1あたりで興奮。きれいなんだもの。また技術関係の展示もきちんとデザインされていて洗練された雰囲気をかもし出してました。すごいなと思ったのが破断分割式浸炭コンロッド。ピストンにつながるコンロッドのリングの部分。一度真円で作っておいて、それをわざと破断して二つの部品に分けて、その上で再度ボルトで結合しているんですよ。強度等これで高めるということなのですが、破断させるところがすごい。切断ではないのです。だから、断面が、平滑でない。破断時のままにユニークな形になっているのね。これ、すごいです。アイディアが。
未来を感じさせる電気バイクも愛らしく、最後にはバルトフェルド隊長で有名なバクゥ四輪機、Tesseractを眺めたおしてきました。前輪が2輪のトライクはあったけど、これは後輪も2輪。サスが面白い動き方をして、バイク同様に寝かせて走らすことが出来るのですね。エンジンも水冷V型とモータのハイブリッド。未来派だなぁ。しかし、デザインは、ガン○ム...。おもちゃっぽいけど、絶対に楽しそうな乗り物です。
Tesseract
このあたりで大体入場して3時間近くが経過。外も暗くなってきて、疲れてきたので、同じ建物の中にあった大型自動車(働く自動車)をざっと見ることにしました。VOLVOのブースのダンプのエンジンはすごかったなぁ。H2ロケットのエンジンかという大きさ。これが動くの? と思いましたね。一つ家に欲しいです。それから日野自動車のブースにはリスボンダカールラリーのカミオンクラスに出場したトラックが。名物のこいのぼりまでつけてあって感激。これ、乗ってみたいです。こんなサイズの車が砂漠を疾走するんだよ? 興奮するでしょ?
こいのぼりが素敵
最後にいすずのブースにて、ペーパクラフトが飾ってありました。おお! これは神保町はスズラン通りではないですか。なんだか最後に、いい物を見た、これで帰ろう、という気にさせてくれました(神保町の隣の錦町に職場があるもので。ご当地ものというか、響くものがあったのです)。
スズラン通りだ!
以上で見学終了。最後の最後に出口そばのオフィシャルグッズの出店を見たら、高い割に出来の悪いフィギュアを売ってましたよ。どうせマスコット作るなら、もっと質のいいものを作らないと。17時を過ぎた街を幕張本郷まで戻り、東京駅経由でおとなしく自宅へ帰りました。楽しかったなぁ。こういう刺激があると、またむくむくといつか乗ってやるぞ! という元気というか決意がみなぎりますね。モタード、いいですよ。来年4月にKSRS-1を入手しよう。そしていずれにか、きっと、普通免許を手にしてもっと大きなバイクに乗ろう! そう思った一日でした。長文失礼。
(萌乃誉)