九十九里攻略作戦(ドラゴンコークレポート)

2010.7.31、AM6:00自宅を出る。いつもの集合場所である神社まで2時間弱の走行である。
私のルートを説明すると、国道15号(第1京浜)を北上、品川〜新橋を経て、通常は昭和通りに入るのだが、今回は新橋から中央通りに入り、銀座のド真ん中を走る。早朝の為、車・通行人ともまばらで、「閑散とした銀座」というのもなかなか乙な風景だった。
そのまま中央通りを京橋〜日本橋と通過し、神田に出たところで右折し昭和通りに戻る。秋葉原を越えてすぐの蔵前橋通りに入り、あとはずーっとまっすぐ。環七に交差する手前のローソン(場所的には新小岩の辺り?)で菓子パンと豆乳の朝食を済ませ、あとは江戸川を越えて千葉県に進入。定刻AM8:00ちょい前に神社に到着。すでに旅団長はスタンバイ状態で、マルボロレッドも程なく到着。3人揃ったところで恒例のお参りを済ませる。
しかし今日は朝から暑い。熱中症が心配なのでこまめに水分補給をしようという事を申し合わせて、いよいよ出発。
さて問題はこの後である。今回の目的地、一宮町へのルートは、2年前の房総半島1周の時と途中まで同じで、湾岸の市街地をしばらく走ることになる。昔小学校の社会科で習った京葉工業地帯を20Km以上は走行するんだけど、ここで睡魔に襲われてしまうのが個人的な心配事であった。しかし今回は強い味方が。旅団長の心配りで頂いた眠気覚ましの「カフェロップ」という薬局で売っているドロップ。コイツを出発時に口に放り込む。高校時代、試験前の夜なべ勉強時に飲んだモカアンプルのドロップ版みたいな感じで、味は、カフェインバリバリでっせという濃厚なコーヒー味。これは効きそうだ!
旅団長、マルボロレッド、そして私ドラゴンコークの3名は国道14号を南下、市川市船橋市習志野市千葉市と市街地をひた走り、市原市に入る手前JFEスチールの工場を横目に見ながら道を左折、 茂原街道に入る。やがて景色は水田や雑木林が目立ち、山間の道へと移り変わってゆく。山間部というよりは土地の起伏が少なく、丘陵地帯といったほうが正しいか。そんなザ・日本の田園風景を堪能すること10Km程で、先頭の旅団長がおもむろに左折のウインカーを出す。そこには道の駅があった。
「道の駅・ながら」(長柄町)。建物は木造の、農家の納屋風といった風情で沿道風景と馴染んでいる佇まい。不覚にも自分は房単に参加するまで「道の駅」というものを知らなかったのだが、ツアラーにとっては欠かせない存在だというのがよくワカリます。休憩室には地域の観光案内のパンフ類やらマップやらがあって旅人の好奇心をくすぐります。
旅団長レポートにもあるように、売り場は地元の農産物が所狭しと並べられ、どれも美味しそう!宿で呑む用に「湯あがり娘」という枝豆焼酎(!)を購入。あとで調べたら「湯あがり娘」というのは枝豆の品種名で、この焼酎は千葉県野田市産の湯あがり娘を使用して君津市の工場で造られた焼酎とのこと。
道中最大の懸念は熱中症。「道の駅ながら」での休憩時間もしっかりと水分補給を済ませ、再出発。数キロ進むと丘陵地帯を抜け、茂原市の中心部に入った。
地図で見ると、これは自分の解釈だが、この茂原は古代中国の戦術用語でいう所の「衢地」(くち)ではなかろうか?開けた場所で四方から街道が合流する交通の要衝。そんな印象を受けた。しかし茂原も、街道沿いに廃墟物件が目立ち、近年の地方都市の現状をここでも体感したのだった。同じ千葉県内でも銚子みたいに観光スポットの多い街は活気があるのだが・・・。
往路は旅団長の記述とダブる箇所も多々あるのでこの辺にして、茂原の先、一宮町太東海水浴場のレポートを。
海。
太東海水浴場は、地図で見ると九十九里浜の、緩やかな弓形の海岸の最南端に位置している。2年前の房総半島1周の旅で立ち寄った飯岡海水浴場が奇しくも九十九里の最北であったので、旅団長の計画はやはり完璧だなあと感慨もひとしお。海に入る前の腹ごしらえに、海水浴場に隣接する九十九里ドライブインに入る。旅団長お墨付きの食堂で自分も三色丼を頂く。おー!これは美味です!刺身は鮪もいいけど白身系も同等に好きなので、個人的には鮪丼よりもベターだったと思う。これまでのツーリングにおいて食事関連はとにかくハズレ皆無なのが房総グルメの凄さ。食事を終えるといよいよ海なのだが、ドライブインの駐車場にバイクを停めている為(しかも「食事お買い物以外での駐車は罰金がうんぬん」という看板のドまん前に停めている)まずはバイクを適切な場所に移動。水着に着替える必要からやはり海の家のお世話にならざるを得ないのが日本的事情。「マリーンハウス・タナカ」に下駄を預けるも、ロッカーが無い為ケータイサイフ等貴重品は鍵の掛かるドラゴントゥデイのトランクに入れておく事に。ケータイ不通になる前に、まだ途上にある萌乃誉に最後の連絡を行った後、ついに海に入ります。
波の状況は、太平洋にダイレクトに接する外房ゆえ「天気晴朗ナレド浪高シ」といった感じ。ロープで一般客用とサーファー用に海域が区切られており、一般客ゾーンは向かって右半分が防波堤で保護され、まず命の危険は少ない構造になっているがコチとら運動不足のアラフォーおやじ。無理はしないに越したことは無い。気候は異常までの猛暑にも関わらず海水は思いのほか冷たく感じられ、心臓への負荷を心配しつつ50メートル程先の筏みたいな造りの休息ポイントまで辿りついた。やがて水温にも慣れると「浪高シ」を求めて防波堤区域を脱する。旅団長、マルちゃんと合流して、みんなで波のうねりをモロに身体に受けとめるという単純な行為に興じる。単純な遊びほど熱くなる法則って絶対あると思う。そもそも運動神経皆無でサーフィンもボディボードも縁遠く、泳ぎもたいして得意でない自分が、子供の頃からの海でのエンジョイ法がこれでして、正直他のメンバーがこの遊びを楽しめていたかどうか不安でしたが、個人的には自己満足で十数年ぶりに海水浴を満喫しましたね。波というのはどうやら高低差が周期的に訪れるらしく、自分の愛する黒人音楽(特にファンク)に通じるグルーヴ感があってなんだかテンション上がってしまうのです。
小休止の為海の家に引き上げたところで萌ちゃんが到着。彼の、一見暑苦しそうなライダースジャケット姿(実はメッシュ構造のため、走行中はそれほど暑くならないそうだ)と真夏の砂浜との対比は、オーストラリアの砂漠に現れたマッドマックスであるかのようで格好良かったが、とにかく水着に着替えてもらい、フルメンバー4名で海へ突入。
ここでマルちゃんが食指を動かしてレンタルボディボードに挑戦。波の状態は、ビギナーにとっては丁度良い塩梅で、すぐにサマになっていました。メンバーで順繰りにボディボードにトライ。自分は、やはり運動神経の無さゆえ全然波に乗れずじまい。いやもっと時間を掛ければ上達すると思うのだが(負け惜しみ)そろそろ海を出る刻限となり、ボク的にはボディボードは「単なる大きなビート板」に終わった。
デジカメ・ケータイを浜辺に持ち込まなかった為、年甲斐もなく海中ではしゃぐ男達の写真が無いのは残念だが、この光景はしっかりと脳裏に焼き付けつつ、宿である「ペンションカサブランカ99」へと向かう。個人的にとても気になったのが途中唐突に姿を現した「麻雀博物館」なる施設。マージャンって博物館建てる程展示するモノあるのか?昔の香港映画に出てきたデッカイ麻雀牌とか置いてあるんだろうか?
宿については旅団長による詳細なレポートがあるので、まあ自分の感想もほぼ同意見なので割愛します。夕食のバーベキューは良かったですね。ここのパートはマルちゃんにお願いするか、余力があれば自分が追記します。
充実した内容のBBQが終わり、部屋に戻ると、恒例(?)のトランプ大会開始。先刻コンビニで買い込んだ酒類つまみ類をがさごそと取り出し(これもお決まりパターン)、ポーカー、ブラックジャック、大富豪の3種目で覇を争う。トランプ大会、マルちゃんはお初だったかしら。己の負け具合を1stガンダムの変な例え話で表現したりして妙なオタク人間と思ったかもね。あ、でもオフ会でもそういう話結構してたと思うからご存知だったかしら。勝負は3種目の総合得点で判定の結果、旅団長の優勝!となりましたが既に当人はアルコールが回って落ちておりました。
2日目については、これまた旅団長報告に代えさせていただき、・・・そうそうあのカツカレーはホント気になっていて我慢できず注文してしまったのです。それから、帰路での交通違反事件も、まあ語るほどではないかなあ、というか教訓としては、小学校以来の偉大な教え「家に帰りつくまでが遠足なんだよ。だから絶対気を抜かないように!」という担任の先生の言葉を38歳にして改めて肝に銘じてドラゴンコーク的視点のレポートを終えます。