その名はGAG

房単十周年の祝賀会(というよりは同窓会みたいだったな…)もつつがなく終了し、またバイクとは縁遠い日々へ…とはならず。
お祝いの会でメンバーには白状してしまったのだけれど、実は実はスズキのGAGというゼロハンを購入してしまいました!


今から三十年前、時はバブル経済の真盛り。当時大学生だった自分は同級生の一割以下くらいにしか存在しない珍しいくらいの苦学生デシタ。
なにせ学費を自分で稼がねばならないレベルだったので、バイト代すらない。
女の子たちには人間扱いされず、毎週開かれていた合コンなるものにも呼ばれたことがない。
周りが豊かな中の貧乏というものは想像を絶するくらいキビシイもので、バブルと聞くといまだに心に暗い闇のような感情が湧いてくるのであった。
GAGはそんな情けない状態の若いころの自分が羨望の眼差しで眺めていたバイクだった。


スズキさんの東京のバイク正規店は南葛西にあり、ウチのすぐ近所。
ここに奇跡的な一台が入った。
雨の降る中、居ても立っても居られない気持ちで見に行った。
たったの165Kmしか走っていない。
エッジが立ったままひび割れたタイヤ。使用感の無いシート。走行距離を改ざんされたワケではない正真正銘の165Km。
ヘタったバッテリーであるにも関わらず一発始動。
必死に訴えかけるようなアイドリング。
即、購入を決めてしまった。


三十年間、走ることを夢見て待っていたんだね。