犬吠崎制覇完了

出発篇

6日、ゆっくりと起きて出発。今回はより念を入れて安全を願いつつ、神社にて始動。しかし、ここのところあまりかかりが良くないのです。気温が下がった影響でしょうか?ここで予想外に時間を喰ってしまい、発進は9:30でした。スタート時点での走行距離は丁度の250Km。ガソリンはほぼ満タンです。
覚悟はしておりましたが、成田街道(296号)に入るやいきなり渋滞!連休渋滞ですかね。片側一車線で道幅も広くはありませんので、無理はせずにトロトロ進行。ユーカリがおかを過ぎた辺りから漸く流れ出しました。前回走ってから日が浅いので、さすがに道はよく覚えております。動きさえすれば、無駄なく進行できました。前回と同じ冨里市のコンビニで休憩。その後、一挙に多古町の道の駅を目指しました。
12:40道の駅「あじさい館」到着。10分遅れですので、ほぼ予定通りと言ってよいでしょう。ここで昼食をとって、いよいよここから先が未知の走行となります。

走り出すと、風景は田畑と山の連続となりました。幸い天候に恵まれましたので、ゆっくりと走るのはこの上なく心地よく、最高のツーリング日和となりました。八日市場市の中心、126号に交わる地点が成田街道の終点です。126号に左折して入り、そのまま北東に向かうのが最短距離なのですが、あえて海沿いを走ることにしました。126号から48号(地方道)に右折で入り、南東に走ります。48号の終点は30号(地方道)、通称「九十九里ビーチライン」です。根性でこれを登っていくことにしました。
・・・見えません。海。確かに海沿いではありますが、海が見えるほど近くはないんですね。これなら近道で行けばよかったと後悔した頃、唐突に右手に海が見えました!萩園海水浴場です。FUJIKOを止めて、しばし海を眺めました。サーファーのみなさんが荒い九十九里の波に挑んでいらっしゃいます。すごい人数。時間は14:30でした。

さすがにデジカメをわすれなかったので、高画質版をお贈りいたします
きらめく海に感動しつつ、再び犬吠崎を制覇すべく発進。やや遅れ気味に感じたので、九十九里終点の「みなと公園」には立ち寄らずに距離を稼ぐことにしました。しかし、30号は狭いうえに車の走行数は多く、またみなさんスピードを出していらっしゃるのでコワイ道でした。再び126号に入ると登り下りの連続です。いよいよ銚子市に入りました!少し走って右折して286号(県道)に。この道に入れば犬吠崎までは最短距離です。しかし・・・ほぼ直線の道なんですが、ここもみなさんスピードを出していらしてコワイんですよ!ここまで来ると疲弊していて、楽しいことは楽しいんですが、なんとか走っているような気もしないではありませんでした。286号が終わり、ぐねぐねとヘアピンカーブを下るとすぐその先が犬吠崎でした!疲れていたので意表を突かれたかのような衝撃がありました。
遂に目標に到達です。犬吠崎制覇完了であります!よく「疲れが吹き飛んだ」という表現を見かけますが、正しくこの時はその心境でした。日が傾きかけた空の下、強烈な潮風にさらされて建つ白い灯台は美しく、激しく胸を打つ光景でした。時刻は15:20。6時間、自分で走って見る灯台はまるで別のもののようにさえ思われました。

これも高画質版
すっかり高揚して、気分が良くなったので、そのまま銚子の「ポートタワー」を訪れました。シーズンオフなのか、夕方だからなのか(15:50着)、ほとんど人がおりません。だれかのスクーターの脇にFUJIKOを止めてびっくり。よく見るとミラーに潮がたくさんついているではありませんか!勿論、ミラーだけではありません。全体にまんべんなく潮が・・・錆びる・・・。灯台で他のライダーの方達と同じに歩道に止めておいた、あの短時間に。強風だったからなあ。自分とともに走るということは、房総を走るということ。それは海沿いを走るということ。FUJIKOをなるべく錆びさせないように注意しなくては。ポートタワーの一階で早くもお土産を購入してしまうと、宿を目指します。

高画質版ポートタワー

萌乃誉が喜んでくれそうな気がした銚子大橋の夕景です
今回の宿は「ビジネスホテル中央」さんでした。銚子駅にまっすぐ続く道の端の方、利根川のすぐ目の前です。駅から遠いですが、ライダーには関係ありませんし、安くて清潔で必要十分なかんじでした。一階はセブンイレブンになっていたりして便利ですし。16:20着。走行距離は360Km!110Km走ってしまいましたか!
シャワーで頭だけ洗うと、フロントのおばあちゃんに「この辺で、生ビールが飲めて、魚が美味しくて量が多くて安いお店はありませんか?」と聞いてみると(厚かましいにも程がある)、驚いたことに「鈴女(すずめ)」というお店がぴったりだとのこと!しかも宿から近いので、すぐに行ってみました。超満員です!しかし他にアテもないので、順番が来るまでじっと待つこと一時間弱。「秋刀魚の刺身」と「カレイの唐揚」を注文すると、残念ながらカレイは品切れでした。代わりに「鰯のなめろう」を注文すると、これまた鰯も品切れ!じゃ、なにがあるのさとお店のおばちゃんと話しができたので、これはこれで良い思い出になるかな?結局、「鯵のなめろう」と値段が800円と格安だったので「河豚の唐揚」を注文しました。結論から申し上げれば、宿のおばあちゃんの言葉に偽りはありませんでした。大満足。素晴らしい!秋刀魚は半身ではなく丸ごと一匹で、新鮮でまた品が良いのです。とろけるような甘さと舌に残る旨みがたまりません。鯵もかつて食べたなめろうの中では断トツの美味しさでした。皿までなめてしまうが語源ですが、そうしたいくらいでしたよ。そして圧巻なのが河豚唐!値段から皿に3個くらいかな?と思っていたのですが、でかい皿に零れ落ちんばかりの河豚、河豚、河豚!山盛りの生野菜!こんなに美味しくてたくさんの河豚を食べたのは生まれて初めてですよ。感激です。もうこれだけでも銚子まで来た甲斐があったというものです。生ビールにも合うんですよ。気持ちよく二杯飲んでしまいました。で、会計はたったの2600円ちょい。驚異的です。混んでいるワケです。おばちゃんに市川から来たけど、鰯がなくて悔しかったし、なにより素晴らしい内容だし安いしで、また必ず来ますと約束してお店を出ました。
とても良い晩になりました。気分が良いのでぶらぶらと目的も無く駅まで歩いて行って、ただ帰って来たりして。まだ20時前なのに、商店街はほとんど閉店していてまるで深夜のようです。本屋もやっていないんだなと思いながら、宿の下のセブンイレブンで翌朝のパンとコーヒーを購入。ついでに夜食のカップメンとビールのロング缶も購入。おばあちゃんに丁重にお礼を述べて、部屋へ。アパートから持参した入浴剤を入れてゆっくりと風呂に浸かって、することもないのでラーメン食べつつ、ビールを飲みつつ、テレビで「フラガール」を最初から観てしまいました。泣けるねえ!
IPOD(シャッフル)で音楽を少し聴いて、0:30頃眠りました。疲労感から、深く、気持ちよく眠れました。仕事をしている時とは異なる充足感。貴重な一日でした。
「帰り篇」は明日。反省点なども併せて書かせていただきます。(FUJIKOSKY)